前回、酵素は栄養素ではないと書きました。

 

⇒ 酵素は第7の栄養素?|酵素栄養学の主張

 

実際のところ、酵素は栄養素ではなく
体内でのいろんな反応を仲介する触媒です。

 

この点では、酵素栄養学による
酵素は第7の栄養素というのは
完全に無理があるなあと感じます。

 
さて、今日は酵素栄養学で主張されている
一生の間に体内で作られる酵素の量には限りがある

 

ということについて。

 

この主張は酵素栄養学の父である
エドワード・ハウエル氏の著書「酵素栄養学」で
述べられていることが前提にある考え方です。

 

酵素を第7の栄養素として捉え
体内で作られる酵素の量には上限があるので、
酵素が消耗されすぎると病気の原因となり、
寿命は縮むという考え方です。

 

しかしこの著書で書かれている内容に
ついてのエビデンスがあるわけではありません。

 

あくまでエドワード・ハウエル氏の概念です。

 

分子生物学においては、
「人間の生命活動に必要な酵素は、
人間の細胞内で遺伝子内にある設計図によって
作られているので、絶対量は決まっていない」
という考えです。

 

酵素がなくなる=死

 

というのが酵素栄養学の考え方なんですよね。

 

でも、酵素って私たちの体だけで
作られているのではなく、

 

腸内細菌によっても酵素は作られていて
むしろ腸内細菌によって作られる酵素のほうが
私たちの体が作る酵素よりも
種類が多いということがわかっているんです。

 

遺伝子学の進歩でわかったのですが
人間の遺伝子には多くの植物性食品(果物など)
に含まれる多糖類を分解する酵素の遺伝子が
ほとんどないそうです。

 

りんごやみかんなど食べても
吸収できないってことになります。

 

実際そんなことがないのは誰でも
わかっていますが、

 

これは腸内細菌の一種である
バクテロイデス・テタイオタオミクロン
が作り出す酵素によって
分解されているらしいです。

 

この酵素のおかげで私たちは
果物から栄養素を吸収できるんです。

 

ヒトが生きている限り、腸内細菌も
棲みついていますから

 

歳をとっても、酵素は作られています。

 

腸内環境を整えることで
酵素を増やすことができるのですが

 

そういうことも含めて
上限が決まっているんだ!
と言われると、論理的に反論するのは
難しそうです。

 

個人的には酵素栄養学の考え方って
ロマンを感じて気に入っているのですが

 

論理的に考えると???

 

となってしまいます。